21衆院選 徳島1区仁木氏、2区山口氏当選 後藤田氏・吉田氏は比例復活 比例四国、福山氏落選 自公280超、絶対安定多数
第49回衆院選は31日、投開票された。自民党は公示前の276議席から減らす見通しだが、単独で定数465の過半数(233)を確保した。公明党と合わせて280超の絶対安定多数も確保し、岸田政権の継続を確実とした。日本維新の会は議席を伸ばした。徳島県内の2小選挙区は1区で、仁木博文氏(55・無所属元)が後藤田正純氏(52・自民前)、吉田知代氏(46・維新新)らを破った。後藤田氏と吉田氏は比例四国ブロックで復活当選した。2区は山口俊一氏(71・自民前=公明推薦)が11選を決めた。小選挙区の投票率は前回を7・39ポイント上回る53・86%だった。
徳島1区の仁木氏は選挙区で初の当選となった。旧民主、民進、希望の党を経て今回は無所属で出馬。医師としての知識や経験を新型コロナウイルス対策に生かすと主張し、コロナ禍で傷んだ経済政策として雇用創出などを訴えた。野党共闘を目指す市民団体「オール徳島」の推薦を受け、野党支持層を固めるとともに保守層からも集票した。
後藤田氏は「政権選択」の選挙であることを強調する一方、飯泉嘉門知事の県政運営や自民県議を批判し、「県政を変える」と力説した。対立する自民党県連が「自主投票」を決めた上、公明党からの推薦も得られず、政権与党支持層の票を固められなかった。
吉田氏は仁木、後藤田両氏の争いに埋没し、伸びなかった。佐藤行俊氏(73・無所属新)は浸透できなかった。

2区の山口氏は、高い知名度と組織力を生かし、優位に戦いを進めた。新型コロナウイルス対策や地方創生の推進を掲げ、支持を集めた。中野真由美氏(50・立民新)は知名度不足が響き、届かなかった。「安倍・菅政治」を批判した久保孝之氏(58・共産新)は、支持が広がらなかった。
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比例代表四国ブロック(定数6)は、自民が3議席、立民、公明、維新が各1議席を獲得した。
自民は比例単独で名簿1位の山本有二氏が当選。名簿2位には小選挙区との重複候補11人が並び、惜敗率で後藤田氏と香川1区の平井卓也氏が当選した。比例単独で名簿13位の福山守氏は落選した。
維新は名簿1位に小選挙区候補2人を同列1位に登載しており、吉田氏が当選した。
立民は小選挙区候補6人全員が同列1位で、惜敗率が最も高い愛媛3区の白石洋一氏が復活当選。徳島2区の中野氏の復活はなくなった。公明は比例単独で名簿1位の山崎正恭氏が当選した。
■おことわり 衆院選報道で、グラフィックや表の数値が、記事と一部食い違う場合があります。開票の進展に伴い、新しい記事に差し替えたためです。ご了承ください。