2021/10/28 05:00

密回避へ演説工夫 ドライブイン方式や動画ライブ配信で支持拡大図る【2021衆院選とくしま】

 31日投開票の衆院選で、県内の各陣営は新型コロナウイルス感染防止に配慮したさまざまな手法で支持拡大を図っている。車に乗ったままラジオで候補者の演説を聴いてもらうドライブイン方式の演説会を開いたり、動画投稿サイトで街頭演説をライブ配信したり。多くの人を集める屋内集会が開きづらい状況の中、新たな試みで有権者に訴えを届けようと工夫している。

ドライブイン街頭演説で、車中の有権者に支持を呼び掛ける候補者=鳴門市内(画像の一部を加工しています)

 

 2区のある候補者は23日夜、鳴門市内の公園で「ドライブイン街頭演説」を開催。演台で話す候補者の声を微弱電波で100メートル程度の範囲に飛ばし、駐車した車内のFMラジオで聴いてもらう方法で、約60台が参加した。候補者が20分余りかけて演説する間、ドライバーは時折、拍手などの代わりに車のライトを点滅させた。

 昨秋の米大統領選でドライブイン形式の演説会が開かれたのに倣い、陣営が初めて企画。参加した北島町の男性(66)は「感染の心配をせずに済み、候補者の話もクリアに聞こえて良かった」と話した。

 小選挙区と比例代表四国ブロックに候補者を擁立している政党の県組織は、徳島駅前で行った街頭演説を動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信した。

街頭演説の模様を動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信する陣営の委託業者=徳島駅前(画像の一部を加工しています)

 

 幹部は「新型コロナ感染対策になると同時に、若い世代への理解を広げる上でも効果的」と説明する。会場に来なくてもリアルタイムで視聴できるだけでなく、後から好きな時に録画再生でも見てもらえるメリットを挙げ、今後の活用にも前向きだ。

 このほか、感染リスクを減らすために屋外で有権者に集まってもらい、訴えを届ける「青空集会」を公示前に複数回重ねた陣営もあった。

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