2021/10/26 10:00

憲法改正【21衆院選徳島小選挙区 候補者に聞く】6

憲法改正

 9条への自衛隊明記など改憲を進める立場から、改憲の議論自体への反対まで、憲法改正を巡っては与野党で大きく意見が異なっています。改憲の賛否や論点について、どのように考えますか。(届け出順)

  1区

仁木博文
 

地方分権議論進める」
 憲法9条は守ります。地球的環境の変化に対応し、持続可能な社会をつくるための取り組みや、文明の利器で進化する情報通信技術(ICT)や人工知能(AI)にどのように対峙(たいじ)するのかの議論は待ったなしの課題であり、憲法改正も含めて取り組みます。国と地方との関係も、地方分権を進めるため課税自主権や、さまざまな権限の委譲について国民的議論を展開します。

後藤田正純
 

「国民の理解が不可欠」
 憲法は、わが国の在り方そのものであり、国民各層の理解が必要不可欠です。すでに、自民党では<1>国民を守るための自衛隊の明確化<2>コロナ禍で必要性が再認識された緊急事態対応の強化<3>地方の声を的確に反映するための参議院の合区解消<4>家庭の経済状況に左右されない教育環境の充実―の4項目を提案しています。いずれも今の日本に必要であり、国民の皆さまのご理解を進めるとともに、各党に現実を見据えた対応をお願いしたい。

 

吉田知代
 

「平和・戦争放棄 堅持」
 国民に選択肢を示すため、各党に具体的な改正項目を速やかに提案することを促し、衆参両院の憲法審査会をリードします。憲法9条についても、平和主義・戦争放棄は堅持した上で、正面から改正議論を行います。日本維新の会は教育の無償化、統治機構改革、憲法裁判所の設置を提示しています。

佐藤行俊
 

「天皇制と自衛隊廃止」
 憲法は改正するべきです。天皇制を廃止し、自衛隊も全廃して非武装・戦争放棄の日本になる。それが最善です。
 

 

 


  2区

中野真由美
 

「9条踏み込みは反対」
 憲法調査会の中で、憲法論議の基本姿勢、安全保障法制、臨時会召集要求などを主な内容とする「憲法論議の指針」を取りまとめていて、改正議論の机上には参加することになります。環境権や地方自治の本旨については議論を重ねたいと思いますが、憲法9条にまで踏み込むのは反対です。

久保孝之
 

「全条項を厳格に守る」
 自民党は自衛隊の9条への明記や緊急事態条項の新設など、「戦争する国」づくりのための改憲4項目を正式方針としています。この野望を国民の世論と運動が阻んできました。今必要なことは憲法を変えることではなく、9条を生かした外交によって平和な日本とアジアをつくることです。自民党改憲案に反対し、断念に追い込みます。日本国憲法の前文を含む全条項を厳格に守り、平和的・民主的条項の完全な実施を求めていきます。

 

 

山口俊一
 

「時代に応じ改憲必要」
 わが国では現憲法制定以来、70年以上改正されていません。米国や欧州各国、中国、韓国では数次から数十次の改正が行われており、時代の変化に応じた改正は国際的にも当然です。参議院の合区制度は住民の意思を反映するよう、都道府県単位の選挙制度を憲法改正により維持する必要があります。自衛隊の諸活動は多くの国民から支持を得ているにもかかわらず違憲だとの主張もあり、自衛隊を憲法に位置づけて違憲論を解消すべきです。