支持拡大図る候補者を紹介 徳島2区【2021衆院選とくしま 戦う顔】(上から届け出順)

31日投開票の衆院選徳島2区から立候補している3人の横顔を紹介する。(上から届け出順)
中野真由美さん(50)立民・新 女性議員 増やしたい
政治の世界に飛び込んだのは3年半前。障害者就労支援施設で勤務する中で、人権について考えるようになったのがきっかけだ。2018年の北島町議補選で初当選。同町議会で初の女性議員となった。
活動を通し、女性が議会で発言する大切さを知った。女性議員が1割程度にとどまる国政の現状を憂い、「3割は必要だ。比率を高めないと、女性がいくら意見を出しても消されてしまう」と訴える。
高松市出身。結婚を機に移り住んだ徳島で働きながら、2男1女を育てた。国政選挙への初挑戦にも理解を示し「頑張って」と後押ししてくれる子どもたちからのエールを力に変える。
趣味はスポーツ。特に小中高校時代を通して打ち込んだバスケットボールへの思いは強く、今も社会人チームでプレーする。「いつも笑顔で」。昨年亡くなった、尊敬する父親がよく口にしていた教えを守り、選挙戦も笑顔を絶やさず戦い抜く。
久保孝之さん(58)共産・新 コロナの窮状変える
国政選挙は2017年の衆院選以来6度目。野党4党で共通政策に合意しており、政権交代を狙う戦いと位置付ける。「新しい政治を実現する選挙として、有権者にどれだけ訴えていけるかがポイントになる」
自公政権の新型コロナウイルス対策を「失敗」と言い切る。県内でも感染拡大で学校行事や地域の会合がなくなった。観光業や飲食業などに影響が出て、生活が苦しくなったという話をよく耳にしたといい、「県民の暮らしと命を守る政治に変えたい」と訴える。
共産党に入ったのは大学1年の時。学内で行われていた核兵器廃絶の署名活動や大学生協の設立運動に携わり、人のために懸命に動く先輩党員の熱意に引かれた。
「知は力」が信条。「学んだり、身に付けたりした知識を基に訴えるのが大事だ」と言う。新型コロナ対策で、息子2人が暮らす県外に出掛けるのを自粛しており「本を読む時間は長くなったかな」。
山口俊一さん(71)自民・前 疲弊する地方 元気に
新型コロナウイルス感染拡大に伴う地方経済の疲弊ぶりに心を痛める。県内の現状について「全体的に落ち込んできた。帰ってくるたびに実感する」と厳しい表情で訴える。
三好市池田町出身。東京都内の大学に進学後、地元の娯楽の少なさに都市部との格差を感じ「地方を元気にしたい」と思ったのが政治を志した原点だ。コロナ禍では都市部への人口集中のリスクが顕在化したと指摘。「リモートなら、どこにいても仕事ができるという考えが広まってきた。その流れをうまく捉えたい」と地方創生の構想を描く。
座右の銘は「日々新(あらた)」。古希を過ぎても成長する心を忘れない。昨年から議員宿舎の書類を整理していて、過去に提言したIT政策が実現できていないと気付いた。「ショックだったが、いい勉強になった」
コロナ下の自粛生活で一人飲みの時間が増えたといい、「ウイスキーをストレートで味わっている」と表情を崩した。