2021/10/21 05:00
共産党・上村秀明県委員長 ケア労働を手厚く支援【2021衆院選とくしま 政党幹部に聞く】4

―今回の衆院選の争点は何か。
「安倍・菅」自公政権からの「チェンジ」だ。新型コロナウイルス対策で大失敗しただけでなく、強権的で腐敗した政治が続いた。岸田文雄内閣は「第3次安倍内閣」とやゆされるほど、党の体制や政策も安倍・菅政権の流れを完全に引き継いでいる。それを命を守る新しい政治に変え、野党共闘による政権に交代するのかどうかを問う選挙だと考えている。
―徳島1区では候補者を立てなかった。
中央レベルでは市民連合と共産を含む野党4党で政策合意し、野党共闘で政権交代を狙う旗印が立っている。1区は過去の得票数を見ても、共闘すれば(自民候補に)勝てる選挙区だ。市民団体「オール徳島」が仁木博文氏と政策協定を結び、推薦を決めた。党としては仁木氏を応援したい。その上で比例票を積み重ねられるよう働き掛けていく。
―徳島2区は野党共闘が成立しなかった。
立民には出馬してほしくなかったというのが本音だが、それぞれの思いや都合があるので仕方ない。安倍・菅政治や自民県連内の内紛に不信感が募る中、自民候補の得票を崩すのが共通の目標。互いに頑張りたい。
―どんな政策を訴えていくのか。
大きく四つある。まずは効率優先の「新自由主義」から脱却し、命と暮らしを守る政治にシフトすること。ケア労働を手厚く支援し、8時間働けば普通に暮らせる労働環境を整える。二つ目は、気候変動問題にも正面から取り組み、2030年までにCO2を最大6割削減する。三つ目はジェンダー平等社会の実現。男女間の賃金格差をなくし、痴漢など性暴力の撲滅にも力を注ぐ。最後は外交問題。県内でも米軍機の飛行訓練が行われている。アメリカの「言いなり」の外交から、憲法を生かした平和外交に変えていく。