2021/10/13 05:00

福山氏「優遇の保証」なし 自民の衆院選比例四国順位

過去2回の衆院選比例四国ブロックの獲得議席と自民党の名簿順位

 19日に公示される衆院選の比例四国ブロックで、自民党の名簿順位が注目されている。徳島県関係では、選挙区の見直しによって比例に回った措置として、2014、17年選挙で名簿2位に優遇された福山守氏の処遇が焦点。今回は優遇の保証がない上、四国の国会議員団が小選挙区との重複候補を同列1位で並べてほしいと党本部に求めている。福山氏は「公示前のぎりぎりまで(党本部に)要望を続ける」と話し、当選圏入りに懸命となっている。

 12年の衆院選徳島1区で初当選した福山氏は、「1票の格差」を是正するため徳島県内の小選挙区数が3から2に減ったのに伴い、候補者調整によって14年選挙から比例で立候補。同じように高知1区から回った福井照氏と共に、以降の2回の選挙で名簿上位に優遇されることとなった。

 一方、「2回の選挙が済み、代替措置は終了した」として四国の国会議員でつくる「四国ブロック両院議員会」は今年6月、四国の11小選挙区の公認候補11人を比例との重複候補として名簿の同列1位に登載するよう党本部に要望した。半数程度の選挙区で接戦になるとし、惜敗率で1人でも多く救済するのが目的だ。過去2回は名簿3位に重複候補が並び、比例での復活当選は1人だけだった。

 仮に重複候補11人が1位で並んだ場合、単独候補は12位以下となる。小選挙区比例代表並立制で行われた8回の衆院選で、自民党が比例四国で獲得したのは3議席が6回、2議席が2回。小選挙区の結果によるが、当選は厳しくなる。

 党本部は11日、比例四国の公認候補に福山氏と福井氏、前回選挙で高知2区で敗れて比例復活した山本有二氏の現職3人、党職員と会社役員の新人2人を決めた。現職3人と、重複候補をどう順位付けるかがポイントとなる中、福山氏は12日、県連幹部と共に、党本部で遠藤利明選対委員長と梶山弘志幹事長代行に面会し、上位登載を求めた。

 名簿順位によっては、他ブロックへの転出も取り沙汰されている。自民党は12年衆院選で、近畿ブロックの元職を急きょ四国ブロックに変え、当選させている。福山氏は「基本は四国だが、最終的な調整の結果、他ブロックに移る可能性もある」と述べ、あらゆる選択肢を視野に入れているとの認識を示した。

あわせて読みたい