衆院選徳島1区立候補予定者、政策を街頭で熱く訴え 県政刷新・女性目線・コロナ

19日に予定されている衆院選公示まで1週間に迫った。休日の9、10両日には、激戦が予想される徳島1区の立候補予定者3人が街頭に立って主張を訴えた。「県政刷新」「女性の視点を」「医師としての知識を政策に」と、力点はさまざま。短期決戦の中、有権者の支持を得ようと、違いを際立たせている。
「国政選挙ではあるが、徳島の安心を守ることと、県政刷新をさせていただきたい」。自民党現職の後藤田正純氏は9、10両日ともに、徳島駅前から街宣活動をスタートさせた。飯泉嘉門知事と県議会の関係を「なれ合い」などと批判し、宿泊者数といった徳島県が全国ワーストの項目を挙げて「県政を立て直す」と強調した。
知事や自民党県議と対立してきた関係から、県政の指摘に時間を割いた。「1年半後には知事選、県議選がある。訴えは変えない」(後藤田氏)とし、衆院選後も見据えて県政刷新を主張し続けるという。
4日に出馬表明したばかりの日本維新の会新人の吉田知代氏は10日、徳島市西新浜町1のショッピングセンター前で街宣車の上に立った。まず訴えたのは女性の視点を政治に反映させる重要性。自身が政治を志した動機に触れつつ、「女性や子どもの貧困、DVなどは後回しにされがち。そうした声を国会に届けたい」と力を込めた。
重点政策として新型コロナウイルスの国産のワクチンと治療薬の開発・生産体制の強化、子育てと介護への支援、議会改革を提示。「政治家が責任と覚悟を示すべきだ」と、国会議員の歳費20%カットを挙げた。
無所属元職の仁木博文氏は、医師として新型コロナ対策を中心に演説している。9日、徳島市北田宮2の田宮街道沿いでマイクを握り、「専門的知識と経験を駆使し、科学的根拠に基づいた政策を行う」。飲食店や映画館の入場時にスマートフォンでワクチン接種履歴を確認するシステムを導入するため、行政のデジタル化の必要性を強調した。
徳島1区で出馬を予定している自民現職や維新新人が県外出身であるのを念頭に、「私だけが徳島県出身。皆さんと同じような生活感覚を持っている」と地元目線もアピールした。
1区ではこのほか、11日に出馬表明した無所属新人の佐藤行俊氏も立候補を予定している。(政経部取材班)