2021/10/10 05:00
「知事選」意欲の三木氏 「比例特定枠辞しての出馬是非、県民が評価すべき」
徳島県の飯泉嘉門知事が衆院選に出馬した場合に行われる予定だった知事選に意欲を示していた自民党の三木亨参院議員が9日、徳島市内で徳島新聞の取材に応じ、比例特定枠で得た議席を失うことについて「(知事に転身するのと)どちらが県民のためになるかという一人の政治家の判断だ」と述べ、是非は県民が評価すべきだとの考えを示した。

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特定枠は、徳島など合区となった4県の議員を確保する目的などで創設され、三木氏は導入された2019年の参院選で当選した。
三木氏は「議員がいなくなるのは地域にとってマイナスの影響がある」と認める一方、「(県政を担い)県民生活の向上、幸福追求に貢献したいという思いがあった」と説明。知事選は、特定枠を辞することへの評価も含めて県民に判断してもらう機会だったとした。
さらに「県民の生活を守るという根本は同じで、党の地方重視の理念に反するものではない。自分の考えに曇りはない」と強調。そもそも合区がひずみをもたらしているとし、「大きな禍根を残している証左だ」と解消の必要性を訴えた。
特定枠の趣旨に照らして世耕弘成参院幹事長から「勝手に辞められたら困る」と言われたことも明かし、「意見として受け止めた」と言う。
飯泉知事が衆院選不出馬の理由の一つに、三木氏が知事選に意欲を示し特定枠の議席が失われかねないことを挙げている点に関しては「言っていることは理解できるが、(出馬を)やめる理由にはならないのではないか」と語った。
1年半後の次期知事選に関しては「県民にとって何が一番いいのかというのを根本にしていきたい。出馬するかは時期が来ないと分からない」と話すにとどめた。
(坂田佑耶)