2021/10/10 05:00

衆院選公示目前の徳島県内2小選挙区 現職と新人、支持拡大に懸命

街頭演説後、有権者とグータッチする立候補予定者=9日午前、徳島駅前(画像の一部を加工しています)

 14日の衆院解散を目前に控えた9日、徳島県内2小選挙区に立候補を予定している各候補者は、週末を利用して街頭で政策を訴えたり、あいさつ回りをしたりして支持拡大を図った。公示が当初の想定より1週間早い19日となったため、現職に比べて知名度で劣る新人候補は「とにかく名前を浸透させなければ」と活発に動き、陣営も急いで選挙態勢を整えた。

 徳島1区から出馬予定の自民現職は、9月16日に徳島市内に後援会事務所を開き、毎週末に東京から帰県して街頭に立ったり、企業を回ったりして精力的に支持固め。この日も午前10時に徳島駅前でマイクを握ると、5期18年余の飯泉嘉門知事と県議会がなれ合い、県民不在の県政が行われているなどと批判。「国民や県民を守り、県政を刷新できるのは経験豊富な自分だ」と声を張った。

 徳島2区の自民現職は、後援会幹部と本番に向けた態勢強化について協議した。10日は、8月末から帰県するたびに続けている支援者らへのあいさつ回りを県北部でこなす。3日には鳴門市選出の県議らが開いた集会で新型コロナウイルス対策や格差是正などへの意気込みを語ったが、街頭演説で政策を訴えるのは解散以降の方針。野党第1党の立憲民主党が女性候補を2区で擁立することを踏まえ、陣営幹部は「関係者が心一つにしてしっかりと取り組んでいく」と話した。

 その立憲民主新人は、午前9時から後援会関係者と一緒に阿波市から支持者回りをスタート。選挙区内をくまなく動き、支援を求めた。党県連と陣営は午後から幹事会や選対会議を開いて臨戦態勢を整えた。新人は「名前を売り込むために正直、もっと時間がほしい」と本音を漏らしつつ、「決まったことは変えられない。少しずつ浸透しているのを肌で感じており、やるべきことをこなしていくだけだ」と前を向いた。

 4日に徳島1区の出馬に向けて会見を開いたばかりの維新新人は、9日から本格的に県内での活動を始めた。支持者らを中心に回って政策を説明し、夜には県総支部関係者らと当面の活動内容について話し合った。「短い選挙戦となったが、限られた時間の中で1人でも多くの有権者と会って政策を訴えたい。同時に、国政に声を届けられるよう、しっかりと有権者の話に耳を傾けたい」と力を込めた。(社会部取材班)

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