2021/10/07 05:00

衆院選日程前倒しで選管大忙し 投票所確保へ運動会ずらす・集団接種会場変更

 衆院選の日程が19日公示、31日投開票に固まったのを受け、県内の市町村選挙管理委員会が対応に追われている。多くの選管では11月7日の投開票を想定して準備を進めていたため、投票所となる小学校の運動会の日程をずらしたり、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場を変更したりしている。県選管も、通常は衆院解散後に開く立候補予定者説明会を早める。

 阿波市では、投票所に使う7小学校のうち1校が今月31日に運動会を予定しており、30日に変更した。北島町は小学校2校が30日に運動会を開くため、通常は投票日前日の午前中に行う投票所の設営作業を午後に遅らせる。他にも投票所となる学校や公民館などで運動会やイベントの予定が入っている自治体が複数あり、日程変更や予約のキャンセルを要請している。

 三好市は新型コロナワクチンの集団接種を実施している池田総合体育館のメインアリーナが開票所になるため、31日の接種会場を隣接するサブアリーナに変更する。同日は市などが開く社会教育関係のイベントも予定されており、投開票事務を担当する職員の配置の調整を急いでいる。

 那賀町は町議選(24日投開票)の告示日と衆院選の公示日が同じ日になった。期日前投票日が重なる20~23日の4日間は、誤投票を防ぐために本庁と支所計5カ所で投票所を別々に設けることにした。ところが投票箱が足りないと分かり、急きょ3箱購入した。担当職員の増員も検討している。

 町選管の担当者は「衆院選は報道で11月と聞いていたので、町議選と重なるとは思ってもいなかった」と話す。

 県選管には、岸田文雄首相が選挙日程を表明した翌日の今月5日、立候補を予定する陣営から「立候補予定者説明会はいつ開くのか」との問い合わせがあった。通常は衆院解散後に説明会を開いているが、今回は解散から公示まで5日間しかない。通常通りだと届け出書類の事前審査が難しくなるため、6日夕、日程を前倒しして説明会を11日に開くと公表した。

 職員は「印刷物の発注など、投開票日が決まらないとできない作業も多く、大変だ」と語った。

(まとめ・新居和人)

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