【2003年11月9日投開票】比例四国で県関係3人当選

比例四国ブロックで当選した岡本芳郎氏

 小泉純一郎首相による初の総選挙となり、自民党、公明党、保守党の連立与党が過半数を占めた。一方、野党第1党の民主党が躍進し、2大政党制時代の到来を印象づけた。

 「1票の格差」是正に伴う選挙区の見直しがあり、徳島県内は1区だった松茂町が2区となり、2区だった旧美馬郡南部の5町村(当時の穴吹、木屋平、貞光、半田、一宇各町村)が3区に加わった。

 徳島1区は、民主党の仙谷由人氏が安定した強みを発揮。コスタリカ方式で前回の比例代表から選挙区に回った七条明氏に1万5千票以上の差を付けた。

 2区は、前回に続いて自民党の山口俊一氏に民主党の高井美穂氏が挑む構図。高井氏は1万票以内まで差を縮め、比例四国ブロックの名簿順位で1位に並んでいた小選挙区との重複候補の中で惜敗率(当選者の得票に対する自らの得票の割合)が最も高く、比例で当選した。

 3区は、自民党の後藤田正純氏が再選を目指し、民主党が初の公認候補として擁立した医師の仁木博文氏を寄せ付けず圧勝した。

 このほか、比例四国ブロックで、単独候補だった自民党の岡本芳郎氏と、選挙区と重複候補の七条氏が当選した。

 

【一口メモ】重複立候補の当選

 小選挙区と比例代表の両方に立つ候補者は、比例名簿に名を連ねる。名簿順位が同列に並んでいる場合、小選挙区で惜敗率が高い候補者が当選となる。2003年の場合、自民党は単独候補2人を名簿の1、2位とし、重複候補を同列3位に並べた。自民党は3議席を獲得。七条氏を除く重複候補が、小選挙区で全員当選したため、七条氏の当選が決まった。民主党は重複候補を全員名簿1位とした。比例では2議席を得て、惜敗率が最も高かった高井氏と2位の五島正規氏(高知1区)が当選した。

 

 ◆開票結果◆

 1区  当 仙谷由人(民主)  60917

       七条明(自民)   44892

       山本千代子(共産)  9164

 2区  当 山口俊一(自民)  72116

       高井美穂(民主)  62494

       藤田均(共産)    5689

 3区  当 後藤田正純(自民) 85671

       仁木博文(民主)  49411

       久保孝之(共産)   7687

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