2021/09/02 05:00

衆院選来月17日投開票案 9月議会で態度表明か  知事の出馬判断に影響

 「10月5日公示、17日投開票」が浮上している衆院選の日程は、徳島1区での出馬が取り沙汰されている飯泉嘉門知事の決断や明らかにする時期にも影響を及ぼしそうだ。知事サイドの想定よりも早い日程となり、知事は新型コロナウイルスの感染状況を見極めつつ、10日に開会する県議会9月定例会中に態度を表明する可能性が高まっている。

 衆院議員の任期は10月21日まで。県議会9月定例会は10日に開会し、閉会日が10月5日の予定となっている。閉会日が衆院選公示日と重なることを想定し、前倒しも検討されている。

 知事は県議会6月定例会で衆院選の出馬について問われ、「いずれは決断しなければならない」と答えた。議会後、記者団に「(議会で)提案されている以上、イエスかノーか答えなければならない」と話しており、いずれの判断をするにしても県議会で表明するとの見方が強い。

 知事サイドは当初、11月の衆院選を想定していた。公選法の規定では、任期満了前に衆院を解散すれば最も遅い日程で11月28日投開票とすることが可能で、政権与党は新型コロナワクチン接種が進み、感染が落ち着いている状況で選挙に臨むとみていた。

 知事にとっても、その方向を望んでいたとされる。これまで衆院選に関する質問には明言を避け「新型コロナ対策に全力を尽くす」と繰り返し述べてきた。現状は県内でも感染の第5波が続いており、衆院選の時期が早まれば感染が収まっていない状況も考えられ、「投げ出しだ」との批判が出かねないためだ。

 衆院選や県議会の日程、感染状況などをぎりぎりまでにらみながら最終的に判断し、表明のタイミングを計るとみられる。

 一方、衆院選が10月に実施されれば、飯泉知事が衆院選出馬を決めた場合に行われる知事選の日程も左右されそうだ。同日に投開票となる「ダブル選」もささやかれていたが、「知事の判断する時期によっては、日程的に厳しいのではないか」との見方も出ている。

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